内側から外側へ
祈りだけでは動きません


もちろん、どうしてこうなっているのかは簡単にわかります。ウクライナ戦争、ガザでの虐殺、さらにアメリカの大統領が世界中に仕掛けた理屈の通らない貿易戦争。そして気候変動による様々な作物の不作といった、生活への不安材料が揃い踏みなのですから、なけなしのお給料からまずは少し蓄えて、その後に値上がりした食材を買って、それ以外は節約して頑張る、という毎日になっているは当然です。占いどころではない、というのが正直なところでしょう。
ではそれに対して、占い師に代表される精神世界の人たちはどう対応しているのでしょうか?実際のところ、不謹慎ではありますが、笑い出したくなるような対抗策がネットには上がっています。パワースポットへ通う回数を増やす、有機野菜をたくさん食べて自分を浄化する(?)、針金やコンクリートの塊といった訳のわからない高額なグッズで自身のパワーを上げる、などなど。まさに噴飯物、というのはこのことだ、といった見本が並んでいます。
少し頭を冷やして考えれば、今の問題は、世界的に政治が億万長者たちの利益にシフトして、一般的な人民は踏みつけられるだけになっているからなのはわかるでしょう。そんなときに、いくら祈っても何にも変わりません。単純に政治が悪いのですから、それを少しずつでも正していくしかありません。
呆れるほど何もしない
ですが、びっくりしてしまうほど精神世界の住人たちは具体的な行動を起こさないのです!日頃得意なネットでの発言さえ「政治的なことを言う人は汚れている」とか「俗世に影響され過ぎている」などといって見下すありさま。冗談じゃありません、みなさん、あなた方お得意の「スピリチュアル・パワー」は、願っているだけで何かが変わるほどの力なんてないんです。嘘だ?だったら試しに「パワー」で祈って、目の前のボールペンでも持ち上げてみてください。何時間祈ったらボールペンが動きましたか?いえ、さっさと手を伸ばして持ち上げるしかないですよね?いや、そういう話をしているんじゃない?「そういう話」を今、しているんです。
そうです、何か動きましょう。毎回の選挙でしっかり投票するのはもちろんのこと、署名活動に参加してもいいでしょうし、元気でエネルギーがある人ならば、町内会の活動に参加したり、ボランティア活動に参加してもいいでしょう。外の世の中で、女性差別に遭遇したら、少しずつでも声をあげましょう。机上の空論ではない実感のこもった声には、人を動かす力があります。
占い師の社会的地位を上げたい、という声もよく聞きますが、そんな人たちこそ、政治的に声を上げるべきでしょう。霊性なんていくらあげたって(というか、そんなに簡単にあげられるものでもありませんし)政治には響きません。
ネットでも
とはいえ、精神世界の住人は私も含めて、体が弱くて外で活動できないという人が少なくありません。そんな人でも、ネットでの署名や政府へのメール送信などはできるはずです。署名システムが信用できないからしない、という声もよく聞きますが、じゃあ、自分で署名を集めて地元の議員さんに届ければいいんです。文句ばかり言っていないで、改善策を考えましょう。
とはいっても勘違いしないでください。ネットの発言でできることは、根拠のない外国人排斥でも、フェイクニュースの拡散でもありません。地味でも良いので、あなた自身から発せられる言葉なのです。
とにかく自分にできる「何か」を見つけて外の世界にしっかりと出ていきましょう。私たちはまだ、地球にしか住むことはできません。そんな母なる地球が燃え上がらないように、そして世界中の人々び’毎日の生活が安全で安心できるものであり続けるように。
声をあげましょう!