足元の文化も重要
魔術や西洋神秘学は裾野の広い分野です。その範囲は魔術書に記載されているようないわゆる「高等魔術」から、すでに慣習に紛れてしまってもうその根拠さえよくわからないような所作までを含みますし、その歴史だって古今東西を駆け回って集めたのか?!というほど、地域も年代も広くて。勢い、知識をただ必死で頭に詰め込むことになりがち。でもその知識をしっかりと咀嚼するには、もう一段階必要な作業があります。
魔術や西洋神秘学は裾野の広い分野です。その範囲は魔術書に記載されているようないわゆる「高等魔術」から、すでに慣習に紛れてしまってもうその根拠さえよくわからないような所作までを含みますし、その歴史だって古今東西を駆け回って集めたのか?!というほど、地域も年代も広くて。勢い、知識をただ必死で頭に詰め込むことになりがち。でもその知識をしっかりと咀嚼するには、もう一段階必要な作業があります。
新型コロナが流行し出した頃から、多くの占い講座やスピリチュアル・セミナーがオンライン講座を開催したり、これまでオフラインだったものをオンラインに切り替えたりしました。会場代や講師の交通費などの諸経費があまりかからないことから、オフライン講座よりも比較的安価な価格設定がされることも多く、今ではどの講座にも「オンラインはいつ始まりますか?」と聞かれるほどになりました。私自身は正直、あまりオンラインは好きでは無いのですが、時代の要請は無視できないね、と考え始めています。
かつて日本のインターネットで「2ちゃんねる」が猛威を振るっていた頃。四方八方に飛び火した話題をすっきりとまとめてくれる「まとめ職人」と呼ばれる人たちが活躍していました。彼らの仕事ぶりは見事で、おかげで混乱しがちな掲示板の意見交換が随分と楽になったのを覚えています。それから月日は流れ、巨大掲示板の勢いもなくなりましたが、今では「まとめサイト」「まとめ動画」と呼ばれる分野のコンテンツが、これさえ読めば、これさえ閲覧すれば面倒な学習はいらないと宣伝され続けています。
誰だって、自分はまだまだ若い、イケる!と考えて生きていきたいものです。しかも最近では、社会でも年齢による偏見は少なくなり、できる限りアクティブに活動することが推奨されています。しかしその反面、魔女術の世界では人生を乙女・母・老婆という三段階に区切って考えてもきました。時代遅れの考えだとして捨て去るべきなのでしょうか?それともそこには変わることのない「何か」があるのでしょうか。