愛用タロットの替え時

思い切りも大切

タイトルを見て、私のタロットが汚染されているかも、などと焦った方、安心してください。これは単なる物理的な汚れ、であって、穢れ、ではありません。もちろん、プロの占い師さんは様々なお客様にカードを使いますから、穢れが気になることもあるでしょう。でも今回は、そのようなセンシティブな問題ではなく、誰の目にもはっきりわかるものですから、気軽に読んでください。

当たり前すぎるかもしれませんが、タロットのカードは印刷物。それを皮脂や汗が分泌されている両手でがっちり握って扱うわけですし、ときにはテーブルに伏せた状態でシャッフルするのですから、汚れてしまうのは当然です。最近では良質のプラスティック・コーティングのおかげで昔よりは汚れがつきにくくなりましたが、それでも完全ということはありません。では汚れてしまったカードはどうしたら良いのかが今回の主題です。

正統なタロットカードはフラッシングカラーという概念で彩色されるのが基本です。これはざっくり説明すると、それを見た人がトランス状態に入りやすくなるような彩色方式、ということですが、その効果をフルに発揮するには創られたときの鮮やかさが保たれている必要があります。そのため、汚れでくすんでしまったカードは本来の機能を発揮していない、ということになります。

使い込んだカード

一昔前までは、使い込んだカードの方がムードがある、プロっぽいなどといわれていて、占い師デビュー前にわざと自分のカードを汚すといった行為まで行われていました。さすがに今はそんな話はないと思いますが。もちろん、自分は擦り切れるほど使い込んだカードの方がインスピレーションが働く、という方はそれでかまいません。あくまでもここで語っているのは一般論です。

手垢などで汚れてしまったカードは、ビニール袋にベビーパウダーと一緒に入れてシャカシャカふってしばらく置いておけば手の脂分が取れますので、そのあと柔らかいガーゼなどで丁寧に粉を拭き落とせば、またしばらくは綺麗に使えます。あるいは柔らかい消しゴムをかけるのも有効ですね。

でも、いったん汚れ始めてしまったカードを永久にもたせることはできません。タロット本来の効果をしっかりと引き出すためにも、思い切って処分して新しいものに取り替えた方が良い、というのが私の考えです。

処分の目安

ではどれくらい汚れたら処分するべきなのでしょうか。まずは汚れではなくても、折れた・切れた・角が剥がれた・カードがそりかえってしまったなどの場合はカードの出方にムラがおきてしまうので、即、入れ替えた方が良いでしょう。こうしたカードをすぐに捨てるのはもったいないと感じるようでしたら、保管しておいて瞑想用などに転用することが可能です。

では単純な汚れの場合はどうでしょうか。これは自分の目で見て、くすんできたように感じたときが替えどきです。また、見た目はあまり変わりがなくても、シャッフルしているときにベタベタした感じがどうしても気になる、といった場合もそろそろ寿命がきていると思って間違い無いでしょう。

今ではタロットカードそのものが入手しやすくなっていますから、購入時からお気に入りのものは複数、手元に確保しておくと汚れたカードに我慢しなくても良いのでおすすめ。

そして多くの人が気になっているであろう、古いカードの処分方法ですが、燃えるゴミに捨ててしまって構いません。自分のエネルギーが残っているかもしれなくて怖いのであれば、捨てる前にインセンスの煙をくぐらせておくか、大きめの封筒に塩と一緒に入れて捨てれば大丈夫。あまり心配する必要はありません。

道具を大切にすることは重要ですが、その道具本来の用途を見失ってしまうのは本末転倒でしょうし、道具そのものにも失礼だと思います。寿命がきたらさっと切り替える。そんな割り切りもときには必要なのではないでしょうか。

著者について

ヘイズ中村は子供の頃から神秘の世界に魅せられ、長じて占い師、魔術研究家になりました。とくにトート・タロットに惹かれて『決定版・トート・タロット入門』も執筆しました。隙間時間には下手の横好きなレース編みをしたり、異次元に想いを馳せられるSF映画など楽しんだりしています。

ヘイズ中村は下記のサイトでも活躍しています。ご意見や質問などお待ちしております!