魔術に興味を持った当初の私は、バリバリの儀式魔術師志願でした。でも、そのための修行を始めると「あれ?これってすっごく古い家父長制度のもとの修行だよね?」と思うことばかり。例えば、日拝というベーシックな修行一つをとってみましょう。ざっくり説明すると、これは日の出、太陽の南中時、日没、そして北中時に起きて、太陽を崇拝するというトレーニングです。地球のリズムを実感し、自分を律する習慣をつける、といった効果があるのは確かです。ただこれ、小さいお子さんがいる女性ができますか。夜中に飛び起きたりしたら、子供は起きて泣き出しますよね。
					
				
				
					
					
魔女術と魔女宗の違いについて、ここでジャンルや名称に細かくこだわると何冊も本が書けてしまうので、簡単に説明します。魔女術は、今、みなさんが大体イメージするような魔女活動を広く指すもの。対する魔女宗は、女神崇拝という側面を強く打ち出していて、極端な場合は占いなどは全くせず、女神を崇拝し、祈るだけという一派もあるほどです。基本的には西洋の男性一神教、父系家長文化に対抗しての女神崇拝や、多神教崇拝、母系文化を強調することが多く、文化的背景の異なる日本ではあまり注目されていません。
					
				
				
					
					
魔術や西洋神秘学は裾野の広い分野です。その範囲は魔術書に記載されているようないわゆる「高等魔術」から、すでに慣習に紛れてしまってもうその根拠さえよくわからないような所作までを含みますし、その歴史だって古今東西を駆け回って集めたのか?!というほど、地域も年代も広くて。勢い、知識をただ必死で頭に詰め込むことになりがち。でもその知識をしっかりと咀嚼するには、もう一段階必要な作業があります。
					
				
				
					
					
新型コロナが流行し出した頃から、多くの占い講座やスピリチュアル・セミナーがオンライン講座を開催したり、これまでオフラインだったものをオンラインに切り替えたりしました。会場代や講師の交通費などの諸経費があまりかからないことから、オフライン講座よりも比較的安価な価格設定がされることも多く、今ではどの講座にも「オンラインはいつ始まりますか?」と聞かれるほどになりました。私自身は正直、あまりオンラインは好きでは無いのですが、時代の要請は無視できないね、と考え始めています。